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『株式会社河村製作所』後半 【彦】

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 8月になりました。暑中お見舞い申し上げます。

 今回は型締力1,000トン以上の大サイズのダイカスト金型・チクソモールド金型を設計・製造する(株)河村製作所の後半として、IT活用など同社での仕事の工夫とチャレンジをさらにご紹介したいと思います。

 

 

河村製作所03

株式会社河村製作所
〒319-1221 茨城県日立市大みか町2-2-12
TEL : 0294-52-1991(代表)
FAX : 0294-53-4824
URL : http://www.kawamura-ss.com/
設立: 1940 年(昭和15 年)10 月
事業内容:自動車電装部品の製造・ダイカスト
金型・冷間鍛造金型の設計製造、冷間鍛造機械・
油圧プレス機械の設計製造
従業員:105 名


Linux を活用して廉価にサーバー環境を構築、早い時期から社内外をオンライン化

(株)河村製作所ではCAD/CAMの導入とLAN 環境の整備、ネットワークを活用した社外とのデータの受け渡しにも早い時期から取り組み、納期の短縮、顧客満足の向上を図ってきました。

たとえば、Eメールを使ったCADデータの受け渡しは1998年ごろに着手、スムーズな受け渡しのためのデータ形式の工夫や、分割してもEメールでは対応できないためCD-RやMOに書き込んで宅配便で発送せざるを得ない100メガバイトを超えるようなCADデータでも顧客企業や協力工場との間で素早く受け渡しできるよう、データの送受信用のFTPサーバを社内に設置するなど、体制を整えてきました。

その後も、定額料金で高速なブロードバンド環境の普及に伴うISDN接続からADSLへの移行、近隣の自社工場や東京都内にある協力会社との間でVPNを使ってセキュリティを確保したオンライン環境の構築、IP電話の導入など、今日でこそ一般的になった通信環境も2003年ごろには確立させていました。

また、"一人の設計者が一つの仕事"ではなく、"複数の設計者で複数の仕事"に取り組めるよう、インターネットと社内のネットワーク環境には力を注いできました。

たとえば、設計室のサーバーは、CAD/CAM用のPCの入れ替えに伴って使わなくなったPCを流用してWebで情報収集しながら自社でLinux をセットアップ、このサーバーに12 台のCAD/CAM 端末を接続し、アウトソーシング費用の節約、ノウハウの社内への蓄積、インフラの拡張やトラブル発生時に迅速な対応などのメリットを得たそうです。 

なお、サーバーの運用にあたっては、個々のCAD/CAM 端末にはファイルを保存しないルールを定め、サーバーに置いたファイルを直接編集することで、以前のような"2人が同じファイルを編集していた"というトラブルもなくしました。

このような同社の進取の精神は、フリーウェア、シェアウェアのフル活用など、IT費用の最小化・効率の最大化という風土として今日も活きています。

 

マクロ機能やカスタマイズを自社でアレンジ

(株)河村製作所の主力のCAD/CAMは、モデリング作業がSpace-E、CAM作業がTOOLS。CAD/CAMがWindows-PC環境に移行して間もないころから、いずれのシステムにもデュアルディスプレイ(=2画面表示)に対応したグラフィックボードを追加し、メインの画面でCAD/CAMの作業をしながら、もう一方の画面で仕様書の表示やExcelを使ったドキュメント作成などを並行してできるようにしたり、マウス+キーボードに加えてショートカットキーをボタンに割り付けられる左手入力デバイス(写真2)を追加し、画面に表示されたCADのメニューを触ることなく90%以上の操作を左手で行えるようにしたりしました。

これらによって、以前の「1 画面+マウス+キーボード」に比べ、モデリング作業の生産性はほぼ2 倍に高まり、たとえば、悩まずに進められるような形状処理などは、従来1 日→半日で完了できる環境を確立(!)できたそうです。

一方、CAM 作業に注目すると、ツールパスの作成の際にCAM システムからCSV ファイルとして出力される加工情報をもとに、表計算ソフト(Excel)を使って加工指示書を自動作成するマクロを自社で作成し、加工指示書を手書きする手間と、手書きに伴う間違いのリスクをなくすとともに、製図作業には汎用性やカスタマイズ性に優れた低価格な2次元CAD「BELL DESIGN」を使用して穴図形を作成すると穴の加工リストも自動作成するマクロなど、独自機能を自社で作り込み、作業の能率アップを図ったそうです。

いずれも2002年ごろから取り組んだもので、加工指示書や本格的な穴加工CAMが一般的になるまえにこれらを先駆けたことが同社の大きな財産になったそうです。


河村製作所08

写真1 他社に先駆けたデュアルディスプレイ環境

 

なお、「デュアルディスプレイ」について、今日ではこのような便利アイテムが発売されています。
USBポートにつなぐだけで、パソコンを2画面に拡張できる「USB対応ディスプレイ増設アダプタ『GX-DVI/U2』」


河村製作所09(c)BUFFALO

 (株)バッファロー製、実売価格7千円くらい。
 → http://buffalo.jp/products/catalog/multimedia/gx-dvi_u2/
 【ご参考】 カカクコム『GX-DVI/U2』
 → http://kakaku.com/item/05504016100/


河村製作所10

写真2 左手入力デバイス
マウスを動かすことなく目的のコマンドを実行でき、
左手入力ツールとして一般的な"スペースボール"よりも作業がはかどる。


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写真3 CAD機能を自社でカスタマイズ
穴図形を作成すると穴の加工リストも自動作成。


河村製作所12 
写真4 Excel のマクロ機能で自動作成する加工指示書の例

 

なお、同社で稼働する牧野フライスのV55、GF8、GF6、新日本工機の門形機など合わせて計7台のマシニングセンタと3台の電極加工機へのNCデータ供給のために工場にもWindows2000 を使ったデータサーバを2 台用意、(光ケーブルではなく)ごくごく一般的な10BASE-Tペアケーブルを使用して設計室のLinuxサーバーと接続しました。社内メンバーで作業を行い、いろいろな意味での過剰品質を避けて無用な出費を防いだそうです。もちろん、10年以上使っている中ではノイズなどの影響などによる不具合は一度も起きていません。

 "現場で工夫するITと高速・直彫り加工"の実践により同社は、1999年の時点で1,000トン級・5 方抜きのダイカスト金型を納期1 カ月で製作するなど、短納期への対応できる体制を早い時期から整えました。

 このような実績をもとに、地元の商工会議所などが幹事を務める地域・業界密着型のネットワークづくりに協力する基本方針と、高い志を持った企業同士が手を繋ぐことで全体が良い方向に進む企業連携にかねてから参加したい意向をもとに、金型技術の共同研究や受発注の一層のレベルアップを図るべく、「21世紀金型会」(http://www.kanagata.com、幹事会社:山城精機製作所)のメンバーとなったこともあるそうです。

なお、これまでに紹介してきた金型部門の一方、部品部門の技術志向も明確です。たとえば、パワーステアリング向けの平面整流子の開発・製造に関して、1998年(平成10年)に第14回素形材産業技術賞、2004年(平成16年)には中小企業振興公社の工業技術開発奨励賞を受賞しているほか、2005年(平成17年)には新エネルギー産業技術総合開発機構(=NEDO、本部:川崎市幸区、http://www.nedo.go.jp/)による「エネルギー使用合理化事業」の認定も受けています。

絶え間ない工夫とチャレンジを積み重ねる(株)河村製作所。ホームページ(http://www.kawamura-ss.com/)に掲げられた、「私たちは、物作りの原点を忘れません。」のメッセージが力強く心に響きます。

みなさん、ますます前向きに、はりきってまいりましょー!

 

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