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書評『まいど!宇宙を呼びよせた町工場のおっちゃんの物語』 【ochi】

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月末恒例の書評です。

人工衛星の『まいど1号』ってご存知でしょうか?
東大阪の中小企業が集まって作った人工衛星として話題になりました。
その計画の発起人であり、中心人物となっていたのが、
今回の本の著者 青木豊彦さんです。

maido.JPGのサムネール画像
『まいど!宇宙を呼びよせた町工場のおっちゃんの物語』

実は10日ほど前に、青木さんの講演を聴く機会がありました。
その内容に、非常に感銘をうけ、
また、涙あり、笑いありの話し方に、
文字通り引き込まれてしまいました。

ですから、青木さんの著書を
講演後に早速入手し、今月の書評本に当てることにしたわけです。

ということで、
今回の書評は、本の内容に加えて、
講演の内容を交えつつお送りいたします。

なお、講演につきましては、
私個人のブログでも取り上げています。
よろしければご参考ください
(参考 / 【外出】 『まいど1号』でおなじみ青木社長の講演を聴いてきた。|2代目設計屋・仕事っぷり


■ 目次
第1章 おっちゃんたちの挑戦―若者をモノづくりの現場へ
第2章 「まいど1号」プロジェクト発進
第3章 モノづくり企業としての道のり
第4章 理事長辞任、そして再出発
第5章 LLPまいどのミッション
第6章 不況のときこそチャンス
第7章 心強きパートナー
第8章 いまこそ誇りを



■ 書感

・東大阪のモノづくりの中小企業の中には、他社には真似できない、いわゆるオンリーワンの技術を持った企業が多くあります(中略)
 ただ、そのモノづくりの中小企業がガタガタになっている。景気が悪いということもありますが、何より問題なのは、モノづくりの現場に若い人がいないということです。
 このままでは東大阪がダメになってしまう、モノづくりがダメになってしまう。そんな強い危機感の中で、人工衛星作りは始まりました(p12,13)

実際問題、製造業においては後継者不足、人材不足は深刻です。
それを嘆く声は色々なところから聞こえてきます。
しかし、その多くは嘆くだけで何もしていないのではないでしょうか?
この東大阪の例のように、若者が注目するような取組みをすること、
企業側の努力というものが必要なような気がします。

実は最初に取り組んだのは人工衛星ではなく、チタンの指輪だったそうです。
しかし、この指輪やアクセサリーの製作、すぐ取りやめになったそうです。
なぜなら、中国で買ってきたアクセサリーを見てしまったから、
原価的に日本で作っても合わない。ということに気がついたわけです。


・そんな基本的な市場調査もせずに、製造販売を始めようとしていたなんて、危なっかしいにも程があります

中小企業の中には自社の技術を生かした製品を
開発・販売している会社が少なからずありますが、
この市場調査というものを怠っている会社が多いように思います。

その製品の目的が、自社PRならともかく、
会社として売り上げを期待しているのであれば、
顧客のニーズに答えることは非常に大切なことではないでしょうか?


・売り上げ20%増とか、経常利益20%増とか目標を立てる。そこまではいい。ところがそのための方策として、こういう設備を導入するとか、こうした人材を確保しなければいけないといったことを決めた途端に、そこばかりに頭がいき、拡販をどうやって進めるとか、生産性をどう向上させ、どうコストダウンを図るとか、肝心の売り上げ増や利益増を忘れてしまう。
そういう企業が多い。これは大企業にも中小企業にも言えることだ。
目的・目標と、手段をごっちゃにしたらアカン。(p97)

達成すべきなのは目的・目標なのであって、手段ではありません。
これをごっちゃにしてしまうケースは確かに意外と多そうです。

講演で青木さんはこう言っていました。
『実は人工衛星を打ち上げることは目的ではない、これは手段である。
本当の目的は、東大阪、モノづくりの現場に若者を引き込むことにある』

先に人工衛星があったのではなく、
若者を引き込むことは何かと考えたときに、
たまたま人工衛星が引っかかったというわけです。
極端なことを言えば、人工衛星でなくってもよかったわけです。

結果的には、人工衛星という手段は、
若者を引き込むという目的に十分に成果があったようです。


・儲けるという字は、半分に割ったら“信”という字と“者”という字になります。
つまりこれは信じる者は儲かるということなんです(中略)
一番にやらないといけないのはこれなんです。信じあえる関係をつくる。それができれば、カネはあとからついてきます(p98)

講演でも、『人とのつながり』の大切さを説いてらっしゃいました。
当然、人は一人では生きていけないわけです。
信頼できる人間関係を多く築けた人が結果的に成功をするのかもしれません。


・地域を活性化するとか、モノづくりを元気にするとかいった目標を掲げる以上、そこではやはり、付加価値の高いものに挑戦していく必要があると思っています。(p184)
・「不況で仕事がない」という中小企業の社長は多いですが、仕事は自分達でつくるものです。仕事は「ください」ではアカンのです。
不況のいまこそチャレンジ。景気のせいにしたらあきません(p192)

今のご時勢で、会社の業務内容が現状のままでは、
ジリ貧になることは目に見えています。
ですから、何か新しいことを始める必要があります。
それは、まったく新しいことである必要は決してなく、
今の自社の技術を生かす、応用することで
対応できることが理想だと思います。

そこで注目すべきが、付加価値の高さであり、
付加価値が高いものを見つけ出すことが
一つの関門になるような気がします。

また、そこで仕事がない状況を景気のせいにばかりしていては、
付加価値の高いものを見つけ出すことはできないのではないでしょうか?

東大阪のおっちゃんの考え、行動から、
中小企業として生き残るためのヒントがありそうな1冊でした。


■ 書籍概要
『まいど!宇宙を呼びよせた町工場のおっちゃんの物語』
青木 豊彦 著 / 近代セールス社 (2009/11/6)


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