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「町工場とオートバイレース」(有)アルカディア高野二郎

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オートバイレース。 実は、意外と町工場と関わりがあるのです。

私の場合ですと、大企業の二次下請け仕事で部品を製作することがあります。
世界的なレースを走るマシンに装着される部品であることも。
もちろん、試作で将来の量産車用の部品を受注することもあります。
もう、何年前でしょうか。 ウチの受注の多くはそういう仕事でした。
ですが、リーマンショック以降は激減しています。
おそらく、もう、当時の受注量に戻ることは無いでしょう。

そういう日常の中で、下がってしまった売り上げをなんとかしたい。
受注確保に向けての努力は、どこの町工場でも同じ苦労だと思います。

私が選んだ道。
それは、オートバイカスタムショップから仕事を受注することでした。
メーカー系の試作部品を手がけてきた経験が活かせるはず。
今から5年前の決断でした。



当初、強く感じたのは・・・
「安い」
でした。
受注しても、利益を産み出すのには相当な苦労があるだろうと。
実際、販売されている価格がそもそも安いのです。

もちろん、海外調達されている部品もありました。
それはもう請けるのは相当困難な単価で。

でも、そこで諦める気持ちには全然ならなかったのです。
自分達が何年も加工してきた技術が活かせる。
そう信じて。

「方向性、違ってないか?」 自問する日々。

それでも、ウチで受注するからには精一杯良い物を作ろう。
それだけはしっかりと。
仕事を受注して行く中で、ショップさんとたくさんの話し合いをしました。

例えば、
価格がキツイので納期には余裕が欲しい。
1回の発注個数も効率を重視した数量で考えて欲しい。

どのお仕事でも同じだと思います。
しっかり話し合って、お互いが納得できる形にしていく。
そして、約束は守る。

品質に関しては、最初から狙っていたことがあります。
「どこよりもキレイに。」 こだわりですね。

もちろん問題が発生することもあります。
ちょっとした勘違いやミスなどなど。

でも、厳しい時期に受注量だけは増えていきました。

そして大きな転機がやってきます。



平成24年の終わる頃の話です。

㈱ノーブレスト http://www.noblest.co.jp/
リアルコンプリートマシンという名で、過去のマシンをフルレストア。
現在の技術で作られたパーツも有効に使って仕上げられたマシン。

こちらの仕事も、順調に売り上げを伸ばしていました。

そして・・・
ノーブレスト代表 中村さんから連絡がありました。
「ウチは、レースに復帰します。 そのために作るパーツがたくさんあります。 高野さん協力してくれますか?」
本当は、二つ返事で快諾したかったのです。
でも、大きな問題がありました。
それは、製作個数。 レース用のマシンは1台です。
1台のためにゼロから作る部品ばかり。

「中村社長、レーサー用ということでコストを度外視するつもりなのですか?」
当たり前の答えが帰って来ました。
「単品製作なので、ある程度のコストアップは理解できます。 ですが、できるだけ量産パーツの値段に近づけて頂きたい。」
ここで考えました。

私が思ったこと。

大きな声で、どこでも誰にでも・・・「この部品はアルカディアで作った。」
それが言えるのでは?
逆に、これってチャンスなのでは?

思いをそのまま中村社長に伝えました。
「アルカディアを宣伝してください。 マシンにウチのステッカーを貼ってください。それをしてもらえるのなら、こちらもできるだけコスト面では協力させてもらいます。」

お互いの意見が合いました。
正式にパーツ供給スポンサーとして契約したのです。



正式チーム名
「サンクチュアリー本店レーシング」
契約書には、そう書いてありました。

パーツ製作にあたっては、設計段階から話し合いを重ねました。
量産品のイメージを残しつつ、レーサー用としての作り込みを考えて。
図面は最低限の寸法だけで。
なにがどこに装着されるか理解できるので、公差もこちらで考えて。

3Dモデルにしたら、画像を送って確認してもらう。
そこでまた、お互いが話し合う。
この繰り返しで作り上げていく。

これ、私にはとても楽しいことでした。
作らされてる? お金のために作る?
どちらも違います。
自分たちをアピールするために作るのです。
こういう感覚は、初めてでした。
納得できるよう、こだわった物を作りました。

また、ノーブレストのブログでも製作風景を紹介して頂いたり。
なんか、とても充実した気分で加工したのです。

http://www.ac-sanctuary.co.jp/honten-racing/

一通り納品が済んで。
その後の状況も中村社長のブログでアップされて行きました。
自分達の作ったパーツで組み上げられていくマシン。

レーシングマシンです。 戦うためにのみ存在する。
だから目標はただ一つ。 
「勝利」

テストの状況などもブログにアップされていきます。
私の気持ちも、レースに向けて熱くなって行きました。

「なんだ? この感覚。」
初めて味わう不思議な感覚。
考えるだけで熱くなる気持ち。
「必ず勝ってくれる。 そう信じるのみ。」



そしてレース当日は、もちろん観戦に行きました。
頂いたチケットには、しっかり「スポンサー」と書いてありました。

「テイスト・オブ・ツクバ」
筑波サーキットで年間に2戦のレースです。

その頃にはもう、「サンクチュアリー本店レーシング」のみなさんと何度も話をしていたので、パドックにおじゃまして。
予選から決勝までの詳しい現状を聴いたりしながら。

ファンの方もたくさん存在しています。
写真もたくさんの方が撮っていました。
フロントカウルの目立つ場所に「アルカディア」のステッカーが。

サーキットをものすごい速さで駆け抜けていくマシン。
私たち、有限会社アルカディアが心を込めて作ったパーツが装着されているマシンが戦っていました。

私は、手も足も震えました。

「こんなに素晴らしいのか。 こんなに熱くなれるのか。 ものづくりの醍醐味を、こんなに強く感じられる。」

レースの結果はクラス2位でした。

その結果よりも、やはり「アルカディア」と堂々と書いてあるマシンが戦う場面を目の前で見られた喜びが大きかったのです。
本当に興奮した瞬間でした。

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そして・・・

レースの後は、次のレースへと続いていきます。

レース用パーツを作ったことで、ショップさんからの信頼も大きく上がったように思えます。
話し合いにおいても、さらに深く議論できるようになりました。

通常の部品製作でも、ショップさんとより踏み込んだコミュニケーションが取れるようになったことに気がつきました。

私の感想は・・・
「作って良かった。」 
そして、その数週間後には新しい展開が私を待っていました。

それは、次回に書きます。

↓↓↓ レース当日の写真はこちら!
http://www.flickr.com/photos/112230278@N06/sets/72157638978838986/



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